昭和45年(1970年)、大阪で日本万国博覧会が開催された折、2つのタイム・カプセルが埋められ、現代文化を象徴する物品として2098点が収納されました。その中の一つに、当社の麹菌(こうじきん)が含まれていました。
西暦2000年に第1回目の掘り起こしが行われた
タイム・カプセルに収納されていた麹菌から製造した種麹
2つのタイム・カプセルのうち一つは、西暦2000年に第1回目の開封が行われ、以降100年ごとに開封し、もう一つは5000年後に開封することになっていました。西暦2000年に開封した際、30年前タイム・カプセルに収納した麹菌がまだ生きていました。その麹菌は昭和21年(1946年)に財団法人発酵研究所(現:IFO 公益財団法人発酵研究所)に当社が提供したものでした。
http://panasonic.co.jp/history/timecapsule/storage/nature/N_18.html
全国の酒造業者は、市販の種麹を使用しています。しかしこのタイム・カプセルに収納されていた麹菌は特殊であることから種麹製造業者に依頼せず自社で種麹の製造を行いました。特に、種麹の製造に欠かせない木灰については椿灰が最も良いとされることから伊豆大島の陶芸家より椿灰を分譲していただきました。現在では、種麹製造業者へ特別に保管・製造を委託しています。
麹菌はアルカリに対して強いので灰を酒に入れると麹以外の菌は近寄れないことから種麹造りには欠かせません。しかし今は椿灰が手に入り難いため樫の灰を使っています。
昭和初期の麹を使って仕込んだお酒は現代の麹菌では出せない濃醇でコクのある深い味わいに仕上がります。この味わいが出せるのはこの麹菌を持っている小西酒造だからこそです。
クラシック麹は、蒸米のでんぷんを糖に変える力が通常の麹の1.4~1.6倍と強く、お米の旨みを最大限に引き出します。
クラシック麹を使って仕込んだお酒のご紹介
詳細はこちら→「KONISHI 純米酒こくあがり720ML瓶詰」