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ブリュッセルのグラン・プラス広場。その広場に昔から変わることなく陣取る花屋がある。赤と緑のツートンカラーの大きな日除けを広げ、石畳の上にぎっしりと季節の草花や鉢花を並べている。
広場にいって花屋をひやかしてから、カフェでビールを飲む。ブリュッセルを訪れると、真っ先にすることである。「ベルギーに来た」という実感がこみあげてくる。
6月の半ば過ぎにこの町を訪れた時のことだ。例によって「さあ、グラン・プラスへ」と人を誘っていったところ、いつもの広場とはすっかり様変りをしている。ところ狭しとテントが張られ、中央にはステージがしつらえてある。
四方の路地からは広場めがけてぞろぞろと人々が押しかけ、何処かへと立ち去る。日がな一日同じことの繰返しだ。日が一段と長くなって、夜のとばりがおりるのも10時過ぎの夏のこと。待ちかねたようにおもむろに「音と光のショー」が始まる。
そういえば恒例の華麗な貴族たちの祭典、「オメガング」が催されるのも7月初旬。広場は中世の時代へと逆戻りする。そして、8月ともなると「花のカーペット」。色とりどりの花が無数に置かれ、見事な花の「絨毯模様」が石畳の広場一面に描かれる。この広場を「最高の舞台だ」と言ったのはヴィクトル・ユーゴーだ。まさにその通り、人々の「憩いの場」であり、四季折々の喜びがある。
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