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クリスマスの月を迎えて、ブリュッセルの町もイルミネーションやクリスマスデコレーションで一段と華やかに彩られる。
今年のブリュッセルのグランプラス広場には例年より早くクリスマス市が立ち、ヨーロッパの各国のお国ぶりをあらわすさまざまな楽しい小物やお菓子が出店に並べられ、寒さも忘れてしまいそうだ。「王の家」の前にしつられた舞台の横には大きな馬小屋とクリスマスツリーがひときわ目を引く。
12月6日の「サン・ニコラ祭」を3日後にひかえた水曜日、我が観光局の本部では午後から賑やかに職員の子供達のために「サン・ニコラ祭」が催された。「今日は学校が午前中で終わりなので、子供達も大喜びでやって来るのよ。」いつも静かで目立たないクリスティーヌも頬を真っ赤にしてパーティー会場となる会議室の部屋飾りに汗だくだった。サン・ニコラの大役を引き受けた陽気なアルベールは、付け髭がゆがんでいないかひとしきり気にしながら今か今かと出番を待ってそわそわと落ち着きが無い。「明日は子供たちが友達を自宅に招待しているから休みをとった」というジャンはプレゼントが数通りそろったか気にして奥さんに電話を入れる。
忙しいオフィスを出て商店街ヌーヴ通りを行くとみすぼらしい老人が地面に座ってハーモニカを奏でていた。下手な音色が余計わびしく響いて、赤茶色の20フラン硬貨を小さな箱に入れた。
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