ビールの神様マイケル・ジャクソンが語る
ベルギービールのすべて
-あなたのビール観が変わる!-

味わうビール,ベルギービールの素晴らしい世界


主催/小西酒造株式会社
後援/日本地ビール協会
協力/全日空,ベルギー大使館,ベルギー総領事館,ベルギー観光局
企画・運営/株式会社マルチライン・ジャパン


I  N  D  E  X
透明な黄金色のビールができたのは最近?
産業革命によるグラスと透明なビールの増産
黄金色をしたビールの広がりが我々のビール観?
ゴールデンタイプのピルスナー
美しいブラウンビール
ビールの色とアルコール度数



透明な黄金色のビールができたのは最近?

1800年代に冷蔵設備が出来るまでは、ビールは非常に濁っていて、色も濃かったんです。それに酵母の取扱いも全くその昔は知らなかったわけですね。ですからそれによって出来たものはやはり色が濃かったりしたわけですね。イーストがだんだん出来るようになり、酵母の扱いが分かるようになってから、ビールが透明なそして黄金色のビールというものが出来るようになったわけです。ですけれども8000年ものビールの歴史を見ますと、この黄金色の透明なビールが出来たのは本当に最近のことなんです。それは現在のチェコにあるボヘミア地方のピルセンという所です。そこで1842年に最初に黄金色のビールが出来たわけです。

 
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産業革命によるグラスと透明なビールの増産

1842年当時はヨーロッパでは産業革命の真っ最中でした。その産業革命によっていくつかのことが同時に可能となりました。産業革命の前までは蒸気機関が作られていなかったので、人々は全部人力で運ぶ、混ぜる、またはポンプで移すというようなことを行っていました。ですから1人の人が造れる量というのはほんのわずかだったんですね、それが1840年代の初期以降になりますと、産業革命によって変わってきたわけです。それ以前のものは全部マイクロブルワリーという小さなブルワリーの規模だったわけです。その当時には修道院でビールが造られていたり、パブのような所、または居酒屋のような所で造られていました。そのサイズは比較的どれも小さく、マイクロブルワリーと言われる規模のものでした。ですからマイクロブルワリーは最近のアイデアではなく、昔からあったものが、また戻ってきたというようなものなのです。1840年代以降になりますと同時に、いろんなことが起きました。黄金色のビールが出来始めたというのもそのひとつなんですが、その背景には大量にグラスが生産されるようになったということがあります。これによって非常に有名な「透明なビール」が出来るようになったわけです。それ以前のビールは陶器または金属の容器で飲まれていました。また、蒸気機関が発明されることによってたくさん大量に生産できるようになり、そのうえ、鉄道が出来ることによって大量に遠くまで運ぶことが出来るようになりました。それまでは馬車などで数マイル運ぶのが精一杯というようなものだったのが大きく変化致しました。ヨーロッパではその頃までにはオーストリアとババリアとプロシアが集まって連合が作られていました。ですからその間に非常にビールが広まっていったわけですね。

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黄金色をしたビールの広がりが我々のビール観?

現在、一番醸造の有名な国として考えられますのが、昔のボヘミア地方、今でいうチェコ共和国、ドイツ、ベルギー、英国、アイルランドということになります。チェコでは、ゴールデンラガーという黄金色のラガータイプのビールが造られています。このゴールデンラガータイプのビールというのは、今のハイネケンですとか、バドワイザー、キリン、アサヒ、サッポロなどのような国際的に大変有名な大きなメーカーでも造られていますが、全てこのオリジナルは、チェコのゴールデンラガータイプビールということになるわけです。
世界で初めてこのように軽いゴールデンラガータイプのビールが造られたのは、1842年のことでした。この時期というのは、ヨーロッパで産業革命が最も進んだ時期だったので、この産業革命によって、醸造家達も色の薄いペールを造ったり、イーストを沈殿させて凝結させる方法というものも、分かるようになったのです。それから、蒸気機関の発明により大規模な生産が可能になりました。蒸気機関車によって、大量に遠隔地へ運ぶことができるようになったわけです。こうして、ゴールデンタイプのピルスナービールが世界標準のような形になって、人々はこれ以外のビールをあまりよく知らなくなってしまったんですね。でも、ヨーロッパの中心では、まだまだ昔のやり方でビールを造る伝統が続いています。この最も中心に位置するのがベルギーなんです。
私は別にこれらのゴールデンラガービールがどうだと言っているわけではないんです。これらのビールは全て技術的に非常にすぐれているんですね。けれども同じスタイルに属するので、それぞれひとつひとつでは、それほど違わないということなんです。中央ヨーロッパのビールがだんだん外に広がっていったわけですけれども、そこには非常に独特のスタイルがあります。例えば、ミュンヘンでは今でも小麦を使ったウイットビール(または小麦ビール)を造っていますし、ダークラガーも造っています。ケルンではケルシュ、デュッセルドルフではアルト・ビールというような上面発酵のビールが造られております。英国ではエールが造られていますし、アイルランドではスタウトで、かなりローストした風味のあるビールが造られています。

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ゴールデンタイプのピルスナー

皆さんのテーブルの上には3種類のビールとベルギーのポテトフライが置いておると思うんですが、例えばこのピルスナービールのような色のゴールデンカラータイプなんですが、実際これはゴールドと呼ばれています。でも、お飲みになったら分かると思うんですが、味はピルスナータイプの普通のビールとはちょっと違うと思います。普通のピルスナータイプのビールというのは、これよりもうちょうっと辛口でもっとすっきりした味だと思います。これは確かにすっきりしていますが、もうちょっと複雑でフルーティーな香りがするんじゃないかと思うんですね。よろしかったら試飲をして、ちょっと臭いも嗅いでみて下さい。私の言っているフルーティーの意味がおわかりでしょうか。口の中や、舌の上にオレンジのようなレモンのような香りが残りませんか?でも実際には、フルーツというのはこのビールには全然入っていません。
このフルーツの香りというものは発酵の温度によって醸し出されるものなんです。ピルスナータイプ、ゴールデンタイプのビールというのは、低い温度で発酵し、それから貯蔵されるものなんですね。でも、こちらのタイプのビールはもうちょっと高温で発酵させています。このような高温で発酵、安定化をさせるには違うタイプの酵母というものが必要になります。それが上面発酵酵母というものなんです。この酵母によって、フルーティな香りができあがるんですね。クリーンでドライなピルスナータイプのビールは、お食事の前に飲むのがとてもいいと思います。

 
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美しいブラウンビール

皆さん、このブラウンビールを見て下さい。美しい色ですよね。ほとんどダークチェリーのような色をしています。皆さんが口で楽しむのと同時に目でも楽しんでいただけると思います。このように繊細なビールというものは、繊細なお料理にも合いますし、とてもよい雰囲気の場所にも合うと思います。このようにとても美しい色をしていますが、これは別に着色料を入れているわけではありません。このビールの色は、原料の麦芽のタイプによって決まるんです。
麦芽、モルトのタイプについてちょっと簡単にご説明いたしますと、例えば、ワインを造る場合でしたら、ただ単純にブドウを絞りまして、そこからジュースを取り出します。そのジュースの糖分を発酵させてワインを造るわけですね。ワインというのはこのように簡単な飲み物なんですよ。しかし、ビールの方はもう少し洗練された知識を要します。ただ単純に糖化できる穀物を選んで、つぶしてビールができるというわけではありません。
発酵可能な糖分を引き出すために、まず水につける作業をしなければなりません。約一週間ほど水につけて発芽させるんです。次に、これを炉のようなところで乾燥させます。このように、穀物を水につけて発芽させ炉に入れて乾かすことによって、モルトという麦芽ができあがります。そして、モルトを発酵させますとビールができまして、モルトを蒸留させますとウイスキーになります。また、穀物をたいへんゆっくり丁寧に乾かしていきますと、色が薄いゴールデンタイプのモルトができあがり、もう少し強く、トーストするようにあぶり出す形で乾かしますと、ブラウンビールのような、色の強い琥珀色のビールができあがります。このタイプのビールがちょっとキャラメルの風味のような、香ばしい香りがするのはそのためなんです。このように、原料がどのように加工されるか、どのようなモルトの感想のさせ方をするかによって、直接的にビールの色に影響してくるわけです。白ワインと赤ワインがただ色が違うだけではなくて、それぞれ味が違うのと同じように、ビールの味も違ってくるのです。

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ビールの色とアルコール度数

多くの方は色の濃いビールをご覧になると、コクやボディが強くて、アルコール度数も強いものとお考えになるんですけど、これは本当じゃないんです。ビールの色とコクの強さ、アルコールの強さというのは関係ないんですね。例えば、ここにあるゴールデンタイプのものも、ブラウンビールも、アルコール度数は同じ5%です。皆さんはギネスというビールをご存じだと思うんですが、ギネスというのは世界中の国で造られています。アイルランドで造られているギネスビールは大変色の濃いものなんですが、実際にはアメリカで造られているバドワイザーよりアルコール度数は低いんですね。でも、味の強さや、コクの強さというものは10倍ぐらいに深いんです。多くの方がビールの色とアルコール度数が比例しているとお考えのようなんですが、実はそれは間違いな訳なんです。

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