●清酒の歴史

神代から現代まで、
酒造りヒストリー。


日本酒の起源(一)

<神と人との間で酒が生まれた>

有名な「魏志倭人伝」によると、「倭人は酒をえらく喜んで飲んでいる。葬礼の時でも、歌い踊り、飲んでいる。」とある。おそらく、これが日本の酒に関する最古の記述である。やがて時代が進み、日本の文献の中にも酒が登場してくる。「古事記」の中で、素戔嗚尊(スサノオノミコト)が八岐(ヤマタ)の大蛇(オロチ)を退治するのに酒を用いた、という話である。しかし、この頃の酒がはたしてどんなものであったのか、を知ることはできない。わずかに「日本書記」や「播磨風土記」に神代のこととして、その製法をうかがわせる記述があるだけである。神代といえば、神様と酒は深い関係にあるといってもいい。酒造りの祖神といわれるのは、大国主命(オオクニヌシノミコト)、少彦名命(スクナヒコナノミコト)、大山祗命(オオヤマズミノミコト)など。これらの神々を祭神とする神社も多い。そもそも、酒を神前に供え、神と一緒に酒を飲むことは、ハレの日(祭りの日)の重要な儀式だった。神様と人間のコミュニケーションをはかるために用いられた酒。これは、日本だけのことではなく、西欧においても、例えば、ギリシャ神話では、酒がブドウ酒に代わるだけである。また「聖書」では、ノアが最初に造って飲んだブドウ酒が、酒のはじまり、とされているのである。





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