長屋の住人から商人、武士、大名にいたるまで、
江戸時代の人々の暮らしにはすでに酒の愉しみがありました。
酒を取り巻く状況は異なるものの、人の心を和ませ、
ときには滑稽なる人間の正体を露にする酒の力は、
おそらく今も昔もおなじことでしょう。飲む機会も
家での晩酌、飲み屋に宴会と、現代とあまり変わりないもの。
ただ遊び心やこだわりの深さについては
とてもかないそうにありません。一献の酒を通して人生を
愛するかのように、江戸には心で酔う粋人たちが多かったとか。
酒にまつわる様々な事柄からは、当時の社会や
人々の姿を垣間見ることができます。
なかでも華やかさを極めた元禄期を中心に、
酒が語る江戸文化の味な話。
前編では酒の造り方や内容、酒器のいろいろについて、
後編では居酒屋にまつわる話と武家ならではの酒宴など
に ついてお送りします。
かつての味わいを想うもよし、宴の輪に加わるもよし、
ひとときあなたも江戸の酒にほんのり酔ってみてはいかがですか。

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