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食卓日本昔話
親子で楽しむ、
民話にちなんだ料理レシピ
[実りの秋「猿蟹合戦」の夕餉]●メニュー
柿の白和え
- ほのかに甘い、ちょっと珍しい箸やすめです。
栗のかき揚げ
- かりかりと香ばしい、上品なかき揚げです。
里芋ご飯(小芋ご飯)
- 里芋のほこっが嬉しい、あっさり塩味の故郷を感じさせるご飯です。
ハニーアップルトースト
- 作り方は簡単、ティータイムやおやつにもピッタリです。
「猿蟹合戦」
猿と蟹が柿をめぐって争う話です。
あるとき、猿と蟹が一緒に山へ遊びに行き、猿は柿の種を、蟹はおにぎりを拾います。猿はすぐに食べられるおにぎりの方がいいので、蟹をうまくだまして柿の種とおにぎりを交換し、おにぎりを食べてしまいます。
蟹は柿の種を庭にまき、毎朝、はさみをふりあげながら「早く芽をだせ柿の種、早くださぬとちょん切るぞ」と唱えて水をやります。柿が芽をだすと今度は「早く木になれ柿の芽、早くならぬとちょん切るぞ」と唱えて水をやります。こうして柿の実がたくさんなったところへ猿がやってきて、木に登り、自分は赤く熟した実を食べ、蟹には青くて堅い柿を投げつけます。甲羅を割られ蟹は泣きながら穴の中へ逃げこみます。
蟹は傷がなおると、臼、縫い針、蜂、栗を味方につけ、猿の家へ仇討ちに出かけます。猿の留守中にあがりこみ、臼は戸口の上、針は畳の中、蜂は火吹き竹の中、栗はいろりの灰の中にと、各自持ち場について待ちぶせします。猿が帰ってきて部屋にあがると針をふみ、痛みをこらえて火吹き竹でいろりの火をおこそうとすると蜂に口をさされ、我慢して火をおこすと今度は栗がはぜておでこにあたり、外へ逃げようと戸口にいくと臼が落ちてきてつぶされてしまいます。
助っ人に牛糞が登場したり、蜂の隠れ場所が水瓶の中になっている場合もあります。
この昔話は、食べ物をめぐる葛藤の前半部と、仇討ちをテーマとする後半部からなる複合型と考えられています。前半部の独立した話は「猿蟹餅競争」「猿と蟇(ひき)の餅泥棒」などで、九州、四国を中心に分布しているということです。後半部の部分が独立したものとしては、「雀の仇討ち」の話が東北地方に分布しており、広島、島根にもあるということです。複合型としては、山梨県に伝わる「蟹の仇討ち」や「猿の夜盗」「馬子の仇討ち」などの話があるということです。
「猿蟹合戦」は“実り”を重要なモチーフとしているようです。「早く芽をだせ…」と蟹に唱えられて、柿は驚くほど早く成長しますが、これは小正月に豊作を願って行われる「成り木責め」という習俗からきているといわれています。この行事は、柿の木にナタで傷をつけ、一人が「成るか成らぬか、成らぬと切るぞ」というと、木になり代わった者が「成ります成ります」と答えるものだということです。
類似話は世界的に分布し、インドネシアでは猿と亀が主人公の話があるということです。猿と亀はバナナの木を拾い、猿は実のなった上の方を取り、亀は下の方を取ります。亀がこれを植えると実がなり、亀は猿に実を取ってくれと頼みます。しかし、猿は木に登って自分ばかり食べ、亀には布を広げさせ、その布を汚して逃げます。この後、亀の仇討ち話が続きます。シベリアには、ネズミと蛙が一緒にサクランボの実を取りに行き争う話があり、同じ様な展開で、いじめられた蛙は仇討ちをします。しかし、どちらの話にも助っ人たちは登場せず、仇討ちの仕方は日本の「猿蟹合戦」とは異なるということです。
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