食卓日本昔話
 親子で楽しむ、
 民話にちなんだ料理レシピ


[「瓜子姫」瓜の料理]

●メニュー

冬瓜(とうがん)の含め煮
 淡泊な冬瓜のおいしさを生かした煮物です。冬瓜に鶏肉の旨味がしみこむまで、時間をかけてじっくり煮ます。
 冬瓜は、冬までもつことから、この名前がつきました。漢方では体を冷やす食材として、スープやくず煮にして夏に好んで食されます。

青瓜とタコの酢の物
 瓜のハリハリとした食感が魅力の、色目も美しいさわやかな一品です。
 青瓜は、日本ではきゅうりよりも古くから栽培されています。主に漬け物やなますに使われます。

苦瓜(にがうり)のみそ炒め
 手早く出来て栄養満点。九州、沖縄でよく作られるお惣菜です。
 苦瓜は、字のとおり苦み特徴で、ビタミンCやミネラル分をたくさん含んでいます。沖縄ではゴーヤと呼ばれています。


「瓜子姫(うりこひめ)」

 瓜から生まれた女の子を主人公にした昔話です。「瓜姫」「瓜姫子」「瓜子女郎」「瓜姫御寮」「瓜子織姫」などともいわれ、東北から九州まで広く全国に分布しています。

 むかし、おばあさんが川上から流れてきた瓜を拾って持ち帰り、おじいさんと食べようとすると、二つに割れて中から美しい女の子が生まれます。「瓜子姫」と名づけて、二人は大事に育てます。瓜子姫は、日に日に大きくなり、機織りが上手で毎日機を織っていました。

瓜子姫

 ある日、長者から嫁にほしいといわれ、おじいさんとおばあさんは町へ嫁入りじたくの買い物にいきます。すると、そこへあまんじゃく(悪者。一般にはわざと人に反対する心のねじれた者を指す)が柿(または桃)を取りにいこうとやって来て、爪が入るほど、指が入るほど、手が入るほどなどと戸を開けさせ、家の中に入りこみます。そして、むりやり瓜子姫を外へ連れ出し、襲い、柿の木に縛りつけ、あまんじゃくは瓜子姫に化けて機を織っています。

 町から帰ってきたおじいさんとおばあさんは、機織りの音がすごいので変だなとは思いますが、気がつきません。長者の迎えがくると、あまんじゃくにきれいな着物を着せて駕篭に乗せます。途中で、鳥が「瓜子姫が木に縛られている」と鳴き、あまんじゃくは正体がばれて殺され、瓜子姫は助けられて、長者の嫁になり幸せに暮らします。

 だいたいこのような話ですが、東日本と西日本でははっきりとした違いがみられ、東日本の伝承ではあえない死をとげる瓜子姫が多く、西日本では木に縛られるだけであやうく救われる話が多いとのことです。あまんじゃくの化けの皮がはがれるところは、東日本では鳥が鳴いて知らせる例が多く、西日本では瓜子姫が泣いて告げる例が少なくないということです。いずれも結末は、あまんじゃくの血が飛び散って、ソバやカヤの根が赤くなったという「いわれ話」になっており、特色だといわれてています。

 また、瓜子姫とあまんじゃくの問答や、機織りの音などが、子どもの遊びことばのようにリズミカルに語られるのも特色のようです。

 昔の女性にとって機織りは重要な役割の一つだったのでしょう、どこの瓜子姫も機織りが上手です。土地によって機織りの音に違いがあり、山形では「キコパタン トンカタリ」、秋田では「トッキンカタリ キンカタリ」、岡山では「トンカラ トンカラ」、福岡では「キイコバッチャン チャンコロリン」などと語られるそうです。


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