
『小西新右衛門氏文書目録 (近世編)』について
昭和48年に完成した『伊丹市史』の編纂過程で、近世編において中心的テーマとなった伊丹酒造業に関する資料が多数収集され、調査された。このなかで、銘酒白雪の醸造元であると同時に、当時領主近衛家の支配下で、伊丹郷町の町政の頂点である惣宿老役を担っていた小西新右衛門家に伝存された文書についても当然重点的な調査がなされた。その成果は、伊丹市史編纂資料目録集7『小西新右衛門氏文書目録』 (昭和4l年)、および同13『小西新右衛門氏文書目録 (二)』 (昭和42年)、として伊丹市史編纂室から刊行され、これらの目録を利用しながら市史編纂が行なわれた。
しかし、当時、なお調査しきれなかった多数の文書と、その後古い酒蔵を取り壊すなかであらたに発見された史料等がそのまま利用できない状態で保存されていた。
このたび小西新右衛門氏の承諾を得、市史編纂当時調査が終わっていた文書、およびその後発見されたものすべてをふくめた調査が行なわれることになった。
『伊丹市史』の完結以後、市史の補遺・補修事業のため構成された伊丹市資料修史等専門委員会のなかで昭和6l年に伊丹酒造家資料調査委員会が発足し、以後、委員および調査員によって、史料の整理が統けられた。その結果、平成3年に『小西新右衛門氏文書仮目録』ができ、この目録を基礎にして、翌4年には、近世史料の史料集が伊丹酒造家史料』伊丹資料叢書8として刊行された。そして、さらに史料集の原稿作成を目的としてつくられた『小西新右衛門氏文書仮目録』を修正し、利用しやすいように分類整理したうえで、文書番号もあらたに付け替えたものが、今回刊行する『小西新右衛門氏文書目録 (近世編)』である。
酒造史また伊丹郷町史にとどまらず、多角的な性質をもつ小西新右衛門氏文書が今後も研究され、この目録が利用されることを期待する次第である。
伊丹酒造家資料調査委員会委員長
柚木学
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