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凌雲帳地の巻
入門之栞 凌雲帳 地の巻

○道具類の扱ひ方 蓋置(ふたおき)

道具の扱ひに就て、道具自體の右左は、之に對する者より言へば反對となる。掛物の右左は、掛物自體の右左を言ふが普通なれども、之に對する者よりは、反對となる。併し以下便利のため、自分を本として右左を言へば、自分より見て右左と云ふ事に定め置く。

○道具類の扱ひ方

一 蓋置(ふたおき)

 穗屋(ほや)、一閑人(いつかんじん)、三つ人形(にんぎよう)、蟹(かに)、榮螺(さゞゑ)、五徳(ごとく)、三つ葉(ば)、夜學(やがく)、等を飾り蓋置と言ふ。臺子(だいす)、長板(ながいた)用にて其他には用ひざるを可とす。(但し榮螺[さゞゑ]はまゝ小卓[こじよく]に用ふ)又臺子を風爐の茶に用ひたる時は、飾り蓋置は用ひざるを可とす。棚には飾り蓋置以外のものを用ひ、竹の蓋置は、運び點前又は小間用にて、逆竹(さかたけ)を用ひ、風爐用は節にて切り爐用は節の少し下を切て用ふ。青竹を用ひ、半枯白竹(はんがれしらたけ)等は、物好きに用ふる外は普通には用ひず。但し文字花押(くわをう)等あるものは別なり。竹の蓋置は全部を水に濕して用ふ。但し古き品、又は文字あるものは切り口のみを濕すべし。

蓋置の扱方

 普通の蓋置は、總て同樣に扱ひ變つた扱なし。右手で取る時は上より掴み、左手で取る時は横を取るべし。

 飾り蓋置は形の異る如く、一一扱ひ方に差あり。但し初飾り(しよかざり)に建水の中央へ入れ、長板又は臺子の地板へ飾り置く事は、皆一樣なり。又飾り蓋置へは柄杓を引く事なし。

穗屋

 用ふる毎に左掌へのせ、蓋を裏返して重ねて用ひ、用ひ終れば同樣にして一々蓋をなす。

一閑人

 飾る時は立てゝ人形を自分へ向けて置き、用ひる時は風爐なれば左掌にのせ横にして、人形を向ふ側にして、頭を風爐へ向けて置き、終りには元の通り立て置く。

 爐の時は始め用ふる時は、左掌にて人形を立て、自分の右向側にして菱形(ひしなり)に置き、釜の蓋を取る直前に左掌にて横になし、人形の頭を爐へ向け菱形に置き、其上へ釜の蓋を取り用ひ終れば、一々元通り立てるべし。

三つ人形

 人形の内一つ變つた人形を、自分へ向つて飾り置く。用ふる時は其まゝ用ふ。

 自分へ向けて飾り置いて、其まゝ用ふ。

榮螺

 貝を伏せて飾り置き、用ふる時は左掌にて其度毎に、上向けになす。

五徳

 飾る時は輪を下になし、用ふる時は、左掌にて輪を上に返して用ふ。

三つ葉

 飾る時は大の方を下に、葉一枚を向側に置き、用ふる時は左掌にて大を上に返し、葉一枚を向側にして置く。

 但し以上の三つは疊の上へは釜の蓋を置く方を下にすることなく、中蓋の時はその儘に置く。

夜學

 一つの足を向側にして飾り置く。用ふる時も亦同じ。


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